次世代UI (VUI & CUI) 設計思想の基本に参加してきました
ブログなかなか書けず、、、、。
2/14のバレンタインデーに「次世代UI (VUI & CUI) 設計思想の基本」という勉強会に参加しました。復習がてらレポートを。
開催日時:2/14(水)
場所:ドワンゴ様オフィス
人数:70人ぐらい
スピーカー:菊池 聡氏(Web Directions East代表)
コンテンツ
- VUIの基礎(座学)
- VUIのミニワークショップ
- CUIはなぜ習得すべきか
VUIの基礎
まず、VUI(Voice User Interface)とは何かというところの基礎を座学で学びました。VUIとはAmazonEchoとかAlexaなど、声を使ったユーザーインターフェースのことです。
話すこととタイピングの違いは文字数です。理論上は話す方がタイピングの5倍効率がいいのです。
- タイピング 30-40文字/分
- 話すこと 125-130文字/分
VUIを使うのはこんな時とのこと
- アラーム
- ドアロックを開ける
- 車をガレージから出す
ちょっとした操作の時が多いですね。VUIでは、ペルソナと同じように、場所に合わせたプレイソナを考えて設計していくそうです。
確かに声を出したくない場所ってありますが手が塞がっている時には声だけで動いてくれるのは便利です。
CUI Bot と NLP
CUIとはターミナルのことではなくて、Conversational User Interfaceのことで、会話型ユーザーインターフェースのことです。
つまり、CUI Botとはこちらが話しかけると自動的に返信をしてくれる仕組みのことです。しかし、こちらが発した言葉に対して決まったパターンでしかものを言わないので、却ってイライラすることも多いです。
ユーザーのコンテキストやIntent(真意)を理解していないせいで却って仕事が増えてしまうこともあります。
NLPとはNatural Language Processor(自然言語)のことで、ユーザーのコンテキストを理解した上でレスポンスをくれるもののことです。NLP付きVUIは開発中とのことですが、実現はまだまだ遠いです。
一番考えなくてはいけないのはJTBD(Jobs To Be Done)
CUIを設計する上で一番考えなくてはいけないのはJTBDです。恥ずかしながらよくわかっていなかったのですが、一例として有名なのは「ミルクシェークマーケティング」です。
- あるお店のミルクシェークの売り上げが朝だけ高いことに着目
- マーケターが年齢のセグメントを区切って、プロモーションして見たが、効果なし。
- 朝に買うユーザーを観察(エスノグラフィー)
- その後、その人たちにインタビュー。「なぜミルクシェークをのむか?」→「高速を飛ばしているときに手っ取り早く栄養を取れるから」
ここで重要なのは、年齢とかを区切って行うマーケティングが通用しないということだったのです。
チャットボットがうまくいかなかったのは、ユーザーの満たすべき目的を理解せずにキーワードだけに着目してレスポンスを返していたので、かえってユーザーをイライラさせてしまっていたのです。
お昼時に「お腹が空いたな」と呟いたところ、Botが「ではシリアルはどうですか?」とレスポンスしてきたらどうでしょうか。
VUIのミニワークショップ(シェフロボット設計)
座学のあとはVUIのミニワークショップを行いました。時間は20分間で、課題は以下の通りです。
お題はシェフロボット(NLP機能付きロボット)の設計で以下の制限があります。
6人のグループで行ったのですが、エンジニアばかりだったせいもあり、「前提は何?」という話ばかりでなかなか収束しませんでした。。
ジョブが全く見えていない状態ってこういうことをいうのかなと。
結局、「具体的な手順を提案」する機能と「おすすめをサジェスト」という機能をつけようというところしか決まりませんでした。
その後、会話のシナリオを作るという課題を出していただき、チームでシナリオを考えましたが、ここでもうまくまとまらず。。。
他のグループがロボット役と人間役に分けて
「焼き加減はどうします?」
「ミディアムで」
というように 実際にやりとりをしてくださいました。うまくできているチームは違うな。。。と思いました。
CUIはなぜ習得すべきか
最後に、なぜCUIを習得すべきかという説明を受けました。今後、Googleなどの企業は以下のような製品の実用化を目指しています。
ホテルの画像を見せる→ホテルの空き情報を表示→OK予約してという→予約完了
ARとCUIをうまく組み合わせています。
つまり次にくるUIとして注目されているからなのです。
イベントを通じて学んだこと
次世代UIというキャッチーな言葉に惹かれていたのですが、実際に対話型UIの設計は一筋縄では行かないなというのを感じました。ユーザーが何を解決したいのかということを理解しないと、全く役に立たない邪魔なものが出来上がってしまうと。
Jobs To Be Doneを理解しないと。。。。と思いました